行政指導の性質

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    行政指導は、相手方に任意の協力を求めるお願い事にすぎず、非権力的な活動である。

    しかし、行政指導も行政機関が行う活動の1つであり、行政指導を遵守させるため私人の活動を規制することで、私人の利益に重大な影響を及ぼすわけだから、法律による行政の原理による「法律の根拠」が必要になるのではないかという疑問が生じる。


    行政指導と法律の根拠

    行政指導は、通説では「法律の根拠」は必要ないとされている。

    国会の制定した、法律の根拠を要するのは、行政庁の権力的な行為に対して必要(権力留保説)であるといわれ、非権力的な行為にまでは及ばないとされている。

    すべての行為に関して法律の根拠が必要とされると、行政サービスの迅速・適切な対応ができなくなるという理由からである。


    行政指導と抗告訴訟

    行政指導が抗告訴訟の対象となるのか?抗告訴訟の目的は、行政による国民の権利利益の侵害に対する救済であり、対象は行政行為である。

    行政指導が行政行為に該当するのか?行政行為とは、行政庁が、行政目的を実現するために「法律の定めにより、一方的な判断で、国民の権利義務その他法的地位を具体的に決定する行為」である。

    ?行政庁が私人に対して行うものであること

    ?法的行為であること

    ?公法上の行為であること

    ?公権力の行使であること

    ?法令に基づき具体的事実を規律する行為であること

    これらが備わって初めて行政行為といえ、この行政行為に対してのみ、行政不服申立て又は抗告訴訟を提起できる。

    ?は当てはまるとしても、行政指導は私人の任意的な協力がなければ成り立たない非権力的行為にすぎす、法律上の行為でないことから、行政行為に該当せず抗告訴訟の対象にならないとするのが通説(否定説)である。


    行政指導と国家賠償法

    行政指導が違法な場合に、国家賠償請求できるのか?これは、国家賠償法1条1項の「公権力の行使」にあたるかどうかの解釈にある。

    国家賠償法は、違法な行政活動に対する責任追及であり、国民の損害を補償することを目的としているので、被害者救済の観点から「公権力の行使」を広く解すべきであるとされている。

    なので、行政指導が違法である場合は、国家賠償請求の対象となりうるのが通説(広義説)・判例である。

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